ランボルギーニ 試乗記

ランボルギーニウラカンRWDに試乗。やっべぇな!これは

投稿日:2017年8月12日 更新日:


本当たまたまなのですが珍しく一日予定がフリーになる日がありまして、以前からかなり気になっていたランボルギーニウラカンを見に行く事にしました。以前は中古屋さんでウラカンを観察していますが、今回はなんと正規ディーラーに突撃しました。やっぱり正規ディーラーともなると敷居が高く感じますね。以前アポなしでポルシェディーラーに突撃した時の事を思い出します(当時は若かったなぁ。2〜3年前ですが)。

早速ランボルギーニウラカンRWDクーペとご対面。今までウラカンクーペ(いわゆるLP610-4)の実物を見た事はあったのですが、RWDは初です。画像だとフロントバンパーが4WDと比べRWDは「のっぺり」した印象だったのですが、実物はそんな事ありません。エッジの効いたデザインは健在で素直にカッコいいです。やはり写真と実物とでは(本物に出会えたという興奮もあるにせよ)全く違う印象ですね。リアは写真で見てた時からRWDの方がカッコいいと感じていたのですが、それは実物を見ても変わらず。具体的にはテールレンズと一体になっているグリルの開口部がRWDの方が大きく、迫力があると感じています。直線的なエッジの効いたデザインで独特のすごみがあります。

ウラカンRWDクーペ

ウラカンクーペ

ぱっと見わかるオプションはボディカラー(GRIGIO NIMBUS)、リアガラスエンジンフード、20インチGianoホイール、ブランディングパッケージ、カラーキャリパー(グリーン)、カラーステッチ(グリーン)などでしょうか。おおよそ200万円位のオプションのようです。

早速乗り込んで説明を受けます。一番の目玉はスタートボタンですが、その他のウィンドウ昇降スイッチやフロントリフターのスイッチも戦闘機のようにやる気を感じさせ、こういう演出は上手いなぁと感心する所です。内装もすべて六角形をモチーフとした造形ですが、このカクカク感は他のどのクルマにも無く(フェラーリもマクラーレンもポルシェも曲線を活かしたイメージ)ランボルギーニをランボルギーニたらしめるアイコンだと思います。シートは結構クッションが薄く、硬めの部類かと思います。クルマとの一体感は感じやすそうです。

さて例のスタートボタンを押しエンジンに火を入れますが、これが結構な轟音です。自分のケイマンも純正スポーツエグゾーストでそこそこ爆音なのですが、ウラカンはセル始動後の回転数が高いのか音質が違うのか、ケイマンより迫力があります。しかし変な振動は感じず、音だけ聞こえてくる感じです。さらに暖気が終わってしまえば音も”かなり”静かになり、大げさではなくケイマンより静かに感じました。

いざ出発!とパドルを引いて一速にいれ進みます。クリープは強すぎず弱すぎずといった感じでちょうどいいです。ディーラーから幹線道路に出る手前での一旦停止ですが、停止直前に「カックン」となること無くスムーズに止まれます。試乗車はカーボンブレーキではなくスチールで、低速時でのコントロールはしやすいです。その後のストップ&ゴーでもなんのストレスも感じませんでした。(たまに国産・輸入車問わずカックンしすぎる車種もある。個体差かもしれませんが…。)時に段差があるのですが、変な軋み・ハンドルからの違和感を感じる事は無く、剛性感はかなり高いです。

トランスミッションですがポルシェのPDKと同じくデュアルクラッチでいつ変速したか分からない程スムーズで変速スピードもかなり速く、ギクシャクする事は”ほぼ”ありません。一回だけ前方信号赤のため減速→信号青に変わる→加速というシチュエーションで加速の際にガクガクしました。これは自分の慣れの問題もあるでしょうし、あるいはパドルでマニュアル変速しておけば何も問題ないと思われます。

乗り心地は予想より遥かに良かったですね。20inchホイールに薄いシートなのでちょっと心配でしたがサスペンションがしっかり動いてくれてるのかデキが良く、自分のケイマンより良かったです(ちなみにケイマンはスポーツシャシーという車高が2cm下がる&硬めのサスペンションをオプション装着している)。ウラカンのオプションである電子制御磁性サスペンション(マグネライド)を装着すればまだ上質な乗り心地になるそうですが、ケイマンに慣れているせいか特に必要性は感じませんでした。

視界に関しても前方は良好です。フロントガラスが結構大きく、下に向かって広くなっているので背中とシートをくっつけたままでも視界は確保されています。サイドミラーも結構前にせり出しており見やすいです。ただ後方の視界は割り切るしか無さそうです。ガラスエンジンフードですが光の向きによっては反射して見えませんし、見えてもその範囲は狭いのでバックで駐車する際はバックカメラとサイドミラーがメインになりそうです。また車線変更する際にはピラーの太さが結構あるので斜め後方から来ているクルマには十分注意する必要がありそうですね。

慣れてきたところで走行モードをストラーダ(ノーマル)からスポーツにに変えてみますがギアが下がり、マフラーのバルブも開くので一気に戦闘態勢に。そこからの加速やサウンドはyoutubeで見ているのとは迫力が違います。ポルシェの時もそうでしたが、散々youtubeでマフラー音を聞いて予習して行ったものの実際のサウンドを聴くと迫力の違いにたまげた(びっくりした)ものです。そしてあまりにも軽く吹け上がるV10エンジンに感動し、「あぁ自分はランボルギーニを運転しているんだ」という光悦に浸る事に。このV10エンジンは素晴らしく淀みなく回り、迫力の排気音と相まって至高の一時を過ごせます。途中トンネルもありましたが、ウィンドウスイッチが咄嗟に判断つかず(センターコンソールにある)窓全閉のままトンネル通過という悲しい事態に。前もって開けておくか、営業マンに「窓開けてもらっていいですか?」と一声かければ良かったのですが…自分の不甲斐なさにがっかりです。

アクセルオフ時のバリバリ音については自分のケイマン(スポーツエグゾースト付き)でも結構な炸裂音がしているので車内から聞く限りウラカンが特別すごいとは感じませんでした。それでも一般のクルマからするととても迫力あるサウンドを発していますが。ただエンジンの種類が違う為か音質についてはかなり差異があり、ケイマンは高音よりの炸裂系、ウラカンは低音の効いた迫力系のように聞こえました。ウラカンのスポーツエグゾースト装備車だとまた違った印象になっていたのではと思います。

ハンドリングなどはケイマンと似ているところがあり、ジワッと加重をかけてコーナーを抜けて行くと気持ちいいくらい曲がります。加速時の姿勢も安定しており、不安なスキが全くありません。ただしウラカンの4WD(LP610-4)などハイパワー4WD乗りの方からすると「フロントの接地感が薄い」とか「鼻先が軽くヒラリヒラリと・・・」といったコメントも見られる事から、何を基準にするかで評価が違うようですね。いつかLP610-4系に乗ってみて比較できたらと思います。自分は誤解を恐れずに言うならば安定感抜群のめちゃくちゃ速いケイマンという印象でした(良い意味で!)。ケイマンは一般道〜サーキットを通してとても挙動が分かりやすく緻密な「対話」ができるクルマと考えています。運転を楽しむにはもってこいの一台です。ウラカンRWDはそれにV10エンジンを積み、独自の世界観を身にまとったクルマだと感じます。

正直デザインだけでも買いだと思いますが、運転しても楽しい、乗り心地も悪くない、と非の打ち所がないように思えます。かなり「欲しい」と思えるクルマで、今後の目標にしたいですね。なお自分がウラカンRWDを「もし」買うならホイールは19インチのままブラックに塗装し、トラベルパッケージ(ドリンクホルダー)、スポーツエグゾーストだけの最低限オプションで乗り出し2700万くらいでしょうね。もっと言うとカーボンブレーキも欲しいけど…予算が大変そうです。

カタログはポルシェ同様お金掛かってそう。個別にビニール包装も。

今回ファストファッション&安い腕時計の出で立ちにも関わらず親切丁寧に対応して下さった担当さん・ランボルギーニ福岡さん、本当にありがとうございます。








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